着地点

去年と今年の自分の様子が違う。
なんとなくそう思っていたけれど、やっぱり違います。
なんでかな〜と考えたら、去年はものすごく大きな目標があった。
(目標であると同時にプレッシャーでもあったけれど)
今年は仕事をもっと頑張っているし、いろんなことのバランスが去年と全く違う。
気持ちもずいぶん違います。
あまりざわざわしなくなりました。
もちろん何かあるとざわざわするにはするのだけど、もういいや、と思っている。
?、なり、!、と心が反応するなら、そこには何かしらなんかあるのです。
なかったとしても、妄想だとしても、感じる心はあるわけだから、
もうそれはそれでいいや、と思ったら少し楽ちん。
すんなりいかない気持ちや空気があるときは、突き詰めないで見送ることが
できるようになったようです。
前はそれをとことん突き詰めて、違和感を感じる自分を責めていたので、
それはそれは苦しく、誰もハッピーにならないので、できればもうしないでいたい。
以前は、そんな自分の気持ちに向き合わないことを不誠実だと思っていたのよねえ、、、
思春期の頃からずっと。
でも、もうそんなに有り余る時間と体力があるわけでないから
楽しいことに時間を使いたい。
去年の個展は、ここ10年、いやもっとの私の集大成でした。
したいことも、憧れも。
自分だけではできないことを、友人たちや金子さんに引っ張り上げてもらって叶った夢でした。
あの夢が叶ってしまったら私どうするんだろう、と実は少し不安に思っていました。
もちろん毎日は嫌でも続いていくのですが。
いつからか私は、iPhoneと一緒にどこまでいけるか試したい!と思っていました。
ハオスさんでの個展は一つのゴールであり、私が思い描いたのをすごろくに例えるなら、あがり、そのものです。
だから、あれ以降の私はあまり着地点を持たないまま過ごしています。
どこまでいけるのかという気持ちは今はあまりなく、あれを実現しよう!という気持ちもない。
逆に来た道を一度戻ろうとしているよう。
実際、そんな気分です。
もう新しいことを次から次へとしようとは思わない。
そんなに望んだら望みすぎです。
それに来た道をもう一度辿ってみても、同じ道を行けるわけはなく、
たとえ同じ道だったとしても逆方向からの眺めは絶対に違います。
今まで必死で駆け上ってきた階段を一度ゆっくり、眺めを楽しみながら下りて、
前には諦めたり、行き届かなかったあれこれを拾い集めながら、もう一度進みたい。
嬉しいことに!
何よりも嬉しいことに、3年前に力を貸してくれた人たち、2年前に力を貸してくれた人たち、1年前に力を貸してくれた人たちが今も関わり応援してくれていることです。
ああ、もっとだなあ、8年前、10年前、そんなスパンで。
8年前くらいのことをそう思えるのはそれはあの時に、それは違う!と諦めなかったおかげだと思う。
ざわざわする気持ちを押し隠さなかったからこそのこと。