paper in the air

私の部屋の壁には主役とも言えるbook on the wallがあります。
chukuniさん、という作家さんの作品で、数年来憧れていたものです。
その当時、検索してもあまり出てこないし、
HPはあるけれど、多くを語ってないし、
値段もわからない。
chikuniランプとbook on the wallはいつか、欲しいなあと
ずっと思っていたものでした。
その方がIGをしているのを発見し、
写真を介した交流があり、
何人か友人をアトリエに派遣し(横浜にいくっていうので、、、、)
去年の夏、この作品はうちにやってきて、
わたしも横浜のアトリエを訪ねることができました。
それからずっとbook on the wallはわたしの部屋の壁の主役です。
本を飾るための書架なので、主役兼脇役というか、、、
本が架かっているときも、架かっていないときも、
その佇まいはいつもちょっと私の背筋を正してくれる存在です。
去年はじめてさせてもらった写真展の会場にも、持っていき、
作品展示を手伝ってもらいました。
そしてわたしは今年の春になる前くらいにchukuniさんにメールをしました。
個人のオーダーを受け付けていらっしゃらないかもしれませんが、
お願いしたい物があるのです。
book on the wallに写真や文字を書いた紙を立てかけることがあるのですが、
それ専用のものを作っていただけませんか、というお願いでした。
イメージとしてはwords on the wallみたいなものを、と、、、
すべての作品をご自分で制作されているので、
なかなか手のすくことがないのは分かっていたので、
なにかの合間に思いつくことがあったら考えてみて下さい、
そして急がないのでお見積もりをお願いします、と
勝手なお願いをして、数ヶ月がたったころ
あめちゃん、あれ、できたよ、とchikuniさんから写真付きのメールが
やってきました。
それは、私がかいたへたくそなイラストとは真逆の発想の
想像以上に素敵なものでした。
飾る物を傷つけたくないから、挟んでみたよ、という言葉通り、
紙を挟んでつり下げる、book on the wallとは全く違う、
でも、同じ空気を纏った素晴らしい作品。
似て非なる物、違うのに同じ雰囲気を纏うもの、
十二分に期待しているのに、その期待を大きく上回るもの、
そんなものを作り出してしまうchikuniさんは、
本当にアーティストだ、と改めて実感しました。
発表されるより一足早く私の部屋になってきたそれは、
本当にぴったりとbook on the wallに寄り添い、
一緒に飾っても、単体でも、本当に本当に素敵なもので、
これがわたしのお願いから形になったのだという喜びも加算されて、
嬉しくて嬉しくて、まわりを何回もうろうろとしてしまいました。
名前はなににしよう、と嬉しい相談を頂き、
二人で出し合ったいくつかの言葉を繋ぎ合わせて、
paper in the air という名前になりました。
空間に浮かんだ紙を支える装置。
カレンダーや、お気に入りのポストカード、イラストや文字、
どれを飾っても2割増以上にみせてくれる素晴らしい装置です。
2015年のカレンダーの12月の写真をどうしようか最後まで悩んでいたときに、
できたよ!のメールを頂いて、その瞬間に12月の写真は決まりました。
book on the wall とpaper in the airが並んでいる壁の写真です。
目に見えない気持ちや思いや、形にした写真や言葉、
横浜で、京都で、大阪で、お会いはしていないけど福岡で、
たくさんの人の繫がりの中で、緩やかにご縁が繋がっていて
こんな素晴らしい作品が手元にやってきて、
本当に夢のようです。