久しぶりの一番好きな場所。
桜のとき以来。
10年ほど前に、ドキドキしながら一人できてこの扉を開けたときのことを
覚えている。
多分一番ドアに近い席に座った。
飲んだお茶は覚えてないけど、きっと中国茶かダージリンを飲んだはず。
静かで、外が明るくて、お茶がおいしくて、日常から隔離されたような場所。
それから、時々どきどきしながら一人で行っては、おいしい茶をいただいきながら
ぼんやり外を見ていました。
物腰柔らかな紅茶の王子様と、時折姿を現すかわいい女の子の二人は
私の憧れで、たくさん話す訳ではないけれど、ゆっくりと仲良くなり、
気づいたらなくてはならない人たちになっています。
私の作る物を最初にもらってもらってたのは、この二人。
二人がいいね!と言ってくれたら間違いないから。
石けんもバスソルトもシロップもそうやって鍛えられていきました。
いけないときも、あー、あそこに行ってのんびりお茶を飲みたいな、
と思い浮かべるだけで幸せになる場所。
ここのほかに、直島と八ヶ岳が思い浮かぶ、3大幸せの場所。
10年経ってその空間の素敵さは全く変わらず、お茶はますますおいしくなり、
お菓子もますますおいしくなり、二人はますますかわいらしく、
本当に宝物のような場所。