楽しい寄り道

いつも行くたびに撮らせてもらいたいなあと思う場所があります。
でも、あんまりにも素敵すぎると、多分撮ったらだめだろうなあと思って
写真とっていいですか、と聞くのが恥ずかしくてやめてしまう。
旅先では後先考えないで聞いてしまうけど、
しょっちゅう行けるところで知り合いじゃない場合は
そんなことが多いです。
このお店もそう。
お裁縫ができないわたしにとっては、近くて遠いお店なので、
とってもとっても何もかもつぼだけど、しょっちゅう行く訳にも行かないし、
いったら縫えもしない端切れを買ってしまうし、
そんなんでそんなに通わないから顔見知りになることもないし、
多分写真とっちゃだめだろうなあと思って眺めていたお店です。
それが!
なんと!
ほかのお客さまが映ったり、邪魔にならなかったら撮ってもいい、と!
そしてお店の方にも伝えておいてくださるとのことで
仕事が早めに終わった今日、ほくほくしながら訪ねました。

神戸の北野にお店ができて、裁縫好きの友達と一緒にいったときも
なんてすてきなんだろう!って思ったのをよく覚えている。
もういい大人なので、なんでもかんでも写真を撮るのはスマートじゃないと思っています。
素敵な空間を自分が台無しにするのは嫌だし、
なによりお店の人が嫌だなあと思うことはしたくないので、
その場になじんで、どうしても撮りたくてたまらなくなったら
撮らせてもらうことにしています。
断られたとしても大丈夫なくらいになってから、、のような気がします。
内装も、布が並んでいる様も光の入り方も窓からの景色も大好きで、
そこを撮っていいよといわれたら今度は、どうしましょ〜な状態で
ちょっと挙動不審気味(また、、、、)に何枚か撮らせてもらって
わたわたとかえってきました。

いつもいっつも書いているけど、素敵だなあと感じる理由を撮れたら
嬉しいと思っています。
昔は感覚だけで撮っていました。
理由はよくわからないけど、いいなあと思った瞬間にシャッターを切っていた気がします。
あと、フィルムと現像の偶然の力を借りて。
今はそれがあまりできないから、今は知識とカメラの力を借りて
ちょっとは計算をしている気がします。
とはいえ、光がきれいに映るように、向こうの景色がちょっと映って、
ぼけすぎない程度の絞りにして、逆光だから少しプラスにして、
斜めにならないように、、、、くらいなのだけど。

だけど、雑誌のような写真やポストカードのような写真が撮りたいんじゃない、
といつも自分に言い聞かせています。
さもすれば、そういうのが撮れるとつい嬉しくなってしまうから。
でも、私の場合はそうすると、いいなあ、と気持ちいいなあ、素敵だなあ、と思ったことを
忘れて物だけを撮ってる写真になってしまう気がするし、そんな時間になってしまう。
これまで写真を習わなかったのも、カメラ友達をあまり作らなかったのも、
この辺りに理由がありそう。
みんなで写真撮るの楽しそうなんだけど、落ち着いて撮れないなあ、、、と思うのです。
あ、ミルフェの会のときはどの口がそんなこと言ってるの、って言うくらい
すごい撮影大会なんだけども。
そんなわけで、密かに片思いしていた場所を初めて撮らせてもらった
うきうきの日だった訳です。
昨日、なにがあったのか、びっくりするくらい気持ちが落ち着かなくて
滅入って滅入って仕方なかったのが嘘のよう。
なんであんなに滅入ったのか昨日は理由がよくわかってなかったけど、
仕事だなあ、と思う。
はー、職場が変わるとなかなか前のようにはいきません。
日々鍛錬あるのみね、、、