写真とカメラと。

学生時代からいままで続いている趣味はカメラ。
大学に受かったら、このカメラをちょうだいね!と父にお願いして
一台のカメラを手に入れました。
CONTAX T2.
長らくそのカメラが私の相棒でした。
コンパクトカメラなのにレンズ周りに絞り調節リングがあり、
見よう見まねでカメラを始めた私に、絞り、ということを教えてくれた。
その後はLOMOにはまり、クラシックカメラにはまり、、、、
最終的にはCONTAX G1というこれまた父のお下がりのカメラに落ち着きました。
たくさんの風景をそのカメラで撮りました。
ファインダーを覗くと、目で見るよりきれいな世界が広がっていて
いつもわくわくさせてくれた。
ピントが合うときの音も、シャッターの音も大好きだった。
ジシャッ、という音。
でも大学を卒業すると、カメラが日常にある生活はほど遠くなり、
そんな事をしているときにデジタルカメラへの移行期となり、
途中一度がんばって一眼レフを買ったものの、重すぎる事と
デジタルになれなくて、少し写真から遠ざかりました。
もう一度カメラのある生活に戻りたくて、お金を握りしめて
GR3を買い、それなりにカメラのある生活も戻ってきたけど、
やはり長続きせず。
そんなときに始めたのがIGでした。
それまで携帯のカメラは使った事がなく、iPhoneのカメラも使った事がほとんどなかった。
でも、写真を加工して瞬時にアップロードできるというこのシステムは
私に写真のある毎日を取り戻させてくれました。
あれから3年。
iPhoneのカメラはどんどん進化して、じつはGR3の存在意義はほとんど感じないくらい。
(大きな画面で見たら絶対に違うのはわかってるのだけど!)
でももう少し写真と丁寧につきあいたい、と思うようになりました。
写真展をした事がきっかけか、病気をした事がきっかけなのか
よく覚えていませんが、退院してすぐにそれまで興味を示した事が
ほとんどないズームレンズ付きのミラーレスカメラを安く手に入れました。
確かに小さくて軽くて、そこそこ映るし、楽しい
でも、何か足りない。
八ヶ岳で撮ってみて、何となくその理由がわかりました。
写真が好きなのは、そこに気持ちが映り込むからです。
その写真を見たときに、その写真を撮ったときの事を思い出す。
iPhoneはカメラとしての楽しみはあまりないけれど、瞬時に撮れて
瞬時に確認できて、気持ちは確実に記録できる。
露出もあまり調整できないズーム付きのミラーレスは、
そこそこきれいに撮れるけど、やはり手間は手間で、
気持ちが映り込むほどきれいでもないし、手軽でもない。
一昨年の秋に父に借りたこのカメラ。
少々操作が煩雑で、使いこなかったのか、
今思えば、あまりにも生き急いでいてカメラと向き合う余裕がなかったのか
どうもしっくりこなくて一度返したのです。
沖縄の旅行は、自分の時間を取り戻すための旅行。
写真をゆっくり撮って、自分を取り戻したい。
そのためにどのカメラと一緒に行こうか悩んで、
こちらのカメラに決めました。
きっと一眼レフ(ミラーレスでないほう)は確実に撮る楽しみを思い出させてくれる。
パリでそれは実証済み。
だけど、日常に戻ってきたときに持ち歩くにはやはり重すぎます。
ここ1週間、つきあってみて、なんだかうまくやっていけそう。
マクロの設定も、絞りも露出も。
楽しみです!